AW塗装加工について

AWの欠点

AWはアーティステックワイヤーの略です。当店ではアメリカのArtistic wire社の製品を使っています。
AWは特殊なコーティングがされたジュエリー用の高級カラーワイヤーですが、制作過程で一番外側の透明皮膜が薄く剥げたり、皮膜が剥げていなくても夏場の汗ですぐに変色することがありました。
また作品自体の破損が無くても、数年で内側の被膜までが薄くなったり剥がれたりし、基材の銅や真鍮が剥き出しになる場合があります。
基材が外側に影響し始めると金属アレルギー(特に銅や鉄)が心配になってきます。

AW塗装加工

コーティングが剥げるまでの期間が問題ですから、重ね塗装したら持ちが良いのでは？と考えました。
塗装すると市販されていない色合いも出せますし、個性的なカラーのワイヤー作品になるのも利点と思いました。

塗装は制作前にしますとペンチに当たり剥げやすいので、仕上げの段階で塗ります。
塗料はラッカー系で色は1〜2回塗り、その上にクリアコートを塗っています。
触った感じは金属感がなく、樹脂のような感触です。

AW塗装加工作品のお手入れについて

流水で軽く流し、ティッシュなどで軽く押さえ水分を取ってから、日の当たらないところで乾かしてください。

磨くことはできません。
研磨剤や薬剤の付いたジュエリークロス、ざらざらしたものでは拭かないようにして下さい。
液体洗浄剤、超音波洗浄機、ブラシなどの硬いもの、アルコールや溶剤などは塗装を劣化させることがありますので使わないで下さい。